うみどりーむの街氷見 富山県氷見漁業協同組合
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氷見の主な漁法
●定置網発祥の地《氷見》
 氷見は定置網発祥の地である。その起こりは天正年間1573年(今から約427年前)頃、ワラを材料にしたワラ台網が敷設された。その後、先人の知恵と努力によって技術の改良が重ねられ、明治40年に宮崎県の日高式大敷網が大境沖島漁場に導入され鰤の大漁が続いた。大正元年に日高式大敷網を改良して、上野式大謀網を考案、その後も改良が続けられ、昭和に入り越中式落網に変り広く日本全域に普及し、昭和40年代には越中式鰤二重落し網へと技術の改良が進められた。
 このように、氷見の定置漁業は歴史的にも伝統ある地場産業として、今なお激しく変化し続ける活気ある産業である。現在氷見沖には大型定置網が16カ統、小型定置網が29カ統と大小45カ統の定置網が周年操業している。

(1)大敷網の仕組み
 大型定置網は、氷見沖2〜4km、水深40〜70mのところに張られ、漁場までの時間は約20〜30分、網を起こすのに30分〜1時間程度かかります。大敷網(二重落し網)仕組みは、垣網・角戸網・登り網・身網の4部で構成されている。
 また、小型定置網は氷見沿岸1〜2km、水深10〜27mに張られ周年操業している。
大敷網
大敷網の仕組み
その他の漁法

垣網‥‥魚を囲い網に誘導します。

角戸網‥‥魚が最初に入りこむところで、回遊する溜り場。
     すなわち運動場。

登り網‥‥一旦身網へ導かれた魚が、容易に網外へ出ないための網。

身網‥‥魚をとり上げる網。


(2)その他の漁法
 氷見沖では、大敷網(大型定置網)や小網(小型定置網)のほかに、八艘張漁法・刺網漁法・サヨリ船曳漁法などの漁法も操業されています。
刺網漁法
 魚介類の通り道に帯状の網をカーテンのように張り、網の目にひっかけたり、からませたりして魚をつかまえます。刺網は網を水面下で固定する浮き刺網、海底に沈めて固定する底刺網、網を固定しない流し網があります。氷見では漁をする場所によって磯辺の磯刺・沖合いの沖刺の2つを使い分けています。磯刺では、カレイ、クルマエビを、沖刺では、ヒラメ・メバル・タラを主にとっています。
刺網漁法
さより船曳漁法
さより船曳漁法 2隻の網船が魚群を抱え込むように投網し、平行に並んで一定時間ひいて、網目の細かい袋網でサヨリを捕獲します。漁期は3〜6月までです。
八艘張漁法
八艘張漁法 海の底に敷いた多角形の網の上に灯りをともして魚を集め、周囲をかこんだ八そうの船で網を引き上げ集まってきた魚をとる方法です。主に、カタクチイワシ・カマス・イカをとるために使われます。