2014年3月掲載

メバル(ハチメ)

氷見魚市場では3月くらいから、「メバル」が磯の小型定置網を中心に水揚げが多くなってきました。

 メバルには多くの種類がありますが、クロメバル・アカメバルを中心に水揚げされていて、氷見ではメバルのことをハチメと呼び、春を代表する魚として愛されています。

 メバルは全長が20-30センチの手の平サイズで、目と口が大きいのが特徴です。また、磯の藻場や岩礁で群れをなして生息しているので釣り人にも大人気です。

 脂肪が少なく淡白な白身のメバルは、煮付けにして食べると最高に美味しいです。特に身離れが良く、食べやすいので病みつきになること間違い無いです!!! 他にも、焼き物、唐揚げ、刺身などいろいろな料理が楽しめます。

 これから夏まで水揚げが多くなってくるので煮付けを中心にいろいろな料理で楽しんでみてください。

2014年2月掲載

鱈(タラ)

冬を代表する鍋と言えば「アンコウ」&「鱈」!!

 今年は先月掲載した「アンコウ」に引き続き「鱈」の水揚げも順調です。2月初旬より水深の深い、刺し網・定置網を中心に水揚げがあり、特に雪の降る寒い日に漁獲される代表的な魚でもあります。

 特徴としては口が大きく下顎にヒゲを持っている魚です。雄の白子は高級食材として取り扱われています。産卵は冬期から早春にかけて行われるため、この時期は雌の真子も人気があります。

 さて、食のほうですがやっぱり「鍋」が一番でしょう。身は脂肪が少なく柔らかい白身で誰にでも食べやすい魚です。また雄の白子は非常にクリーミーでありながら旨味が強いため、鍋や天ぷら、白焼き、酢の物などで食べると最高に贅沢な味を楽しめます。「アンコウ」&「鱈」の食べ比べてみてはいかがでしょう。

2014年1月掲載

アンコウ

氷見魚市場では、年が明け、沖の刺網漁業や定置網漁業で「アンコウ」の水揚げが増えてきました。

 今が旬のアンコウは水温が低くなることで身が締まり、春先の産卵に向けて肝臓(キモ)が肥大することで味が良くなり、特に1 、2月頃が最も美味しい時期で寒い冬の鍋の具材には欠かせません。

 アンコウは日本近海の水深100―300メートルの砂泥底に生息している深海魚で魚体はヌメリがあり、見た目は奇妙ですが捨てるところがなく、身はもちろん、皮や内臓、エラなど、骨以外は全て食べることができる無駄のない魚なので魅力的です。

 特に皮にはコラーゲンが多く含まれ、美肌効果も抜群で三拍子そろった魚です。

 なかなか手に入りにくいですが、冬の寒さも忘れるくらい絶品なので一尾丸ごと購入し、食べてみてはいかがでしょうか。

2013年12月掲載

アカヤガラ

氷見魚市場では11月の下旬から「アカヤガラ」が揚がっています。

 今年は過去に例のない豊漁で11月下旬から12月末の水揚量は10トンを超え、市場関係者は驚いています。

 アカヤガラは漁獲量が少ないことから高級魚として取り扱われ貴重な魚の一種です。特徴としては大きいスポイトの様な口を持ち全体が赤い色で長細く、一度見ると忘れることがないと思います。しかし、全体の3分の1が身で残りは頭としっぽになり、取り扱う人泣かせな魚です。

 食では、代表的なのはお吸い物です。出汁を濁らせない上質の脂があり、身が綺麗でしっかりしているので最適です。その他にも刺身や焼き物で食べると美味しいです。そして干物は最上級の味が楽しめます。なかなか手に入りにくいですが一度食してみる価値ありですよ!!

2013年11月掲載

ひみ寒ぶり

今年もこの時期が来ました!! 去年より7日早く「ひみ寒ぶり宣言」!!

 氷見魚市場では、11月13日(水)に「ひみ寒ぶり宣言」をおこないました。

 今シーズンからは6キロを超えるぶりのみを「ひみ寒ぶり」とし取扱い、ブランド基準を一層強化しました。

 11月の水揚げ合計本数も13,284本で昨年の同時期を大きく上回り、8キロ―10キロを中心に2,000本を越える水揚げ日もあり、市場関係者は喜びとこれからの大漁に期待で胸を膨らませております。

 また、今年度も図形商標入りの「販売証明書」を1魚体に1枚発行し、「統一デザインの青い魚箱」に入れて、全国各地へ出荷されます。

 これからどんどん寒くなりますが最上級の「ひみ寒ぶり」を食べていただきたいと思います。

 そして、今期も前期同様に関係者の皆様には「ひみ寒ぶり」の運用への協力をお願いしたいです。

2013年10月掲載

アオリイカ

氷見魚市場では定置網を中心に「アオリイカ」が水揚げされています。

 秋になると磯の定置網から小型サイズが入網しはじめ、10―11月に20-30センチに成長したアオリイカが沖の定置網を中心に水揚げされます。

 アオリイカの寿命は一年で、産卵をおこない死んでしまいます。アオリイカはイカの王様と呼ばれるほど味が良くすごく人気があり愛されています。漁港の防波堤などで釣れる手軽さからエギングと言うアオリ釣りが大人気で、エギと呼ばれるルアーを使い釣りを楽しむ人が多いです。

 アオリイカは刺身で食べると甘みが広がり最高に美味しいです。食感はもっちりとやわらかいのでどんな料理にも合い重宝されています。

 特に一夜干しは甘みも増し最高の味わいが楽しめるので試してみてはいかがでしょうか。

2013年9月掲載

カマス

氷見魚市場では9月から定置網、八艘(そう)張り網を中心に「カマス」が水揚げされています。

 今年は春先から水揚げが全体的に少なく漁獲量は低迷しています。これから寒くなる秋から冬にかけて伸びることを期待しているところです。

 秋といえばサンマを思い浮かべる人が多いと思いますが、氷見ではカマスが秋を告げる代表的な魚です。カマスの産卵期は6月から7月で、サイズが日に日に大きくなり10月頃になると体長が30センチから40センチまでに成長します。体長40㌢以上のカマスを氷見では「テッポウカマス」と呼び、高級魚として扱っています。

 さて食ですが、なんといっても刺身でしょう。今年は脂の乗りも良く、上品な白身は天下一品です。他にも塩焼きやフライ、干物など美味しくいただけます。是非、ご賞味下さい。

2013年8月掲載

ノドグロ

氷見魚市場では8月初旬頃より「ノドグロ」の姿が沖刺網漁法で多く見られるようになりました。

 別名「赤ムツ」とも呼ばれ、全国各地においても大人気の魚ですが、水揚げがごくわずかであり、貴重かつ高級魚として取り扱われております。

 今年は、「ノドグロ」が市場内でも多く見られ、魚体の赤々しい姿は「赤鯛」にも匹敵するほどの見栄えの良さがある反面、名前の由来の通り、喉は真っ黒で魚体の「赤」と喉の「黒」との違いに驚くほどです。

 また全長40センチ前後まで成長し、サイズが大きければ大きいほど高値かつ美味しい魚でもあります。

 さて食のほうですが、どんな調理方法でも美味しい魚ですが、「尾頭付焼物」は見栄えも味も最上級で、一度食べたら忘れられない味になるでしょう。

 貴重かつ高級魚な為、なかなか手に入らないですがもし手に入れることができたなら「喉」を見てから舌鼓してみて下さい。

2013年7月掲載

太刀魚(タチウオ)

氷見魚市場では6月下旬から「太刀魚」が定置網や一本釣りで水揚げされています。

 今年は気象の変化が激しく、潮の流れが早いので全体的に水揚げに影響を及ぼしているのが現状です。

 太刀魚はこの時期の船釣りには人気があり、群れで生活をしているので釣れ始めたらとまりません。そして、釣りの太刀魚はすごく綺麗でほんとに日本刀のような輝きをしており、一見の価値ありです。

 では食ですが、なんといっても刺身は格別です。綺麗な白身で甘み、旨みがあり最高に美味しいです。他にも焼き魚やムニエルなど様々な料理で楽しませてくれます。

 この時期はスーパーなどで見かけることが多いと思います。いろいろな料理で楽しみ暑い夏を乗り切ってみてはいかがでしょうか。

2013年6月掲載

マグロ

氷見魚市場では6月に入り定置網漁業で「マグロ」が揚がっています。

 昨年よりも水揚げ本数は少ないですが、100キロを超える大物も水揚げされ、市場は活気づいています。

 氷見の定置網の漁師は一昨年くらいから電気による方法を利用しての捕獲が増えてきています。電気での作業はマグロが暴れないうちにすばやくモリから電流を流して失神状態にし、その後すぐに漁船に上げエラや内臓を取り除き氷漬けにします。作業効率が上がるだけでなく身焼けの原因でもあるマグロ自身の温度の上昇を防ぎ、鮮度をしっかり保持できます。

 夏マグロは身がよくすごく美味しいです。なかなか手には入りにくいですが最高の氷見のマグロを是非ご賞味下さい。

2013年5月掲載

イシダイ

氷見魚市場では5月初旬より「イシダイ」が小型定置網を中心に水揚げされています。

 氷見では「イシダイ」の事を「シマダイ」と呼び、昔から愛され、高級な魚の一つとして絶大な人気を誇ります。

 特徴は何と言っても魚体の色が、黒と白の横縞模様をしていることです。そして、魚体が大きくなるにつれ灰黒色に近くなり、横縞が消えていきます。また、別名「石をも噛み砕く歯を持つ魚」とも呼ばれるように鋭い歯をもち海の中の餌は何でも食べる肉食系の魚でもあります。

 さて食の方ですが、塩焼きで食べると最高に美味しいです!! 脂の乗りや磯独特の風味が味わえます。そのほかにも味噌汁や刺身といった食べ方がありますが、魚体が大きいほど脂があり美味しいです。

 なかなか手に入らない魚ですが、もし見かけたら大きい「イシダイ」を食べてみてはいかがでしょう。

2013年4月掲載

甲イカ

氷見魚市場では、春を迎え「甲(コウ)イカ」が
定置網や磯の刺網を中心に水揚げされています。

 甲イカは水深10メートルから100メートルの砂泥の底近くに生息し、春から初夏にかけて産卵のため浅瀬の藻に来て産みつけ、一生を終える特性をもち、寿命は1年と短いです。イカ類で甲イカは名前の通り甲羅のような軟骨を背負い、見た目はとても変わった形をしています。そして、甲イカはスミイカとも呼ばれるようにイカ類では一番大量にスミをはき、怒らせると真っ黒になってしまい大変です。特に磯の刺網では生かしたままセリ場に持って来るので、気をつけながら取り扱っています。

 甲イカは肉厚で食感が良く、コリモチ感と甘みは抜群にいいです。刺身や天ぷら、素焼き、炒め物、パスタなどさまざまな料理で楽しませてくれます。そしてお寿司のネタとしても人気があり、すごく絶品で最高の味わいです。 今が美味しい甲イカを是非楽しんでみてはいかがでしょうか。たまには奮発してお寿司でもどうですか!!!